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【坐禅作法2】 永平寺修行の憧憬

ちょっとはマシな坐禅作法  永平寺修行の憧憬〜偏差上等!〜

Presented by

偏差上等!


永平寺は、もう、死んでいる…。

永平寺は、もう、死んでいる…。

苦々しく閉じたその本をボクはゴミ箱へ放り投げた。
そして今、いそいそと拾いあげたその本を片手にこの記事を書いている。

ちょっとはマシな坐禅作法を一般の人々に伝えることは、たとえるなら、
火の怖さを知らない、あるいは、火の扱い方を心得ていない子供に
ライターをあずけるようなものだ。
この知識に手を出すことは危険な火遊びに手をそめることに似ている。

だから永平寺はこんな体たらくなんだ、とおもいたい。
未熟な修行僧たちには秘密にしている坐禅の奥義を、まだ、
寺のどこかに残しているはずだ。

一度捨てようとした本を拾いあげた時、そんな憧憬を確かに感じた。

矢印マーク 『食う寝る坐る永平寺修行記』

永平寺で一年間修行をした著者の体験記。
読みながらにして禅寺の厳しい修行を追体験するうちに、
ホントの坐禅修行とは何かを見出すかも知れない?

赤雲水

永平寺修行一年の成果

黒雲水

その本は、野々村馨 著『食う寝る坐る永平寺修行記』

三十歳を迎えた著者は、恋人と別れ、仕事を辞め、
会社帰りに通いつめたプールの窓から見える満開の桜を眺めながら、
これが最後の桜だぞ、なんて何度も自分に言い聞かせつつ
永平寺の雲水(修行僧)となる。

ところが、たった一年で永平寺を下りてくる。
それから著者自身のどこが変わったのかを分析して、

まず、体にとまった蚊をたたき殺す直前に一瞬、躊躇するようになった。
次に、必要以上に多く食べることをしなくなった。
また、必要以上に深く考えることもしなくなった。
そして、泣ける男になった。(P.390)

と一年の成果を振り返り、こう締めくくった。

この程度のことかもしれない。しかしもちろん、こんなことは単なる気のせいなのかもしれない。(P.390)

たぶん、気のせいである。

坐禅の成果は気感を得られると自分自身で客観的に判断できるようになる。
そうなれば、いきおい坐禅は楽しくなってくる。
なぜなら悟りへのとば口を見つけたようなものだからだ。
永平寺を下りるかどうかは、その後で決めたらいい。

ところが、著者に限らず、多くの雲水が一年から三年で下りてくるのは、
あきれるほど何の成果も得られないからにほかならない。なぜなら、
気感を得るために必要な修行を現在の永平寺の坐禅は避けているからだ。

それはナゼか?

ここはあまり先走りせず、まずはこの本から永平寺坐禅の実態を読み取るとしよう。

矢印マーク 『坐禅・瞑想・道教の神秘』

天台小止観の実践に基づく解説書。
観光地に成りさがった総本山へ修行に行く前に。
葬式仏教の和尚の坐禅会に参加する前に。
まともな坐禅作法を知っておこう。


永平寺修行の実態

まず、結跏趺坐(けっかふざ)など伝統作法への狂信のわかる一場より。

「おい。お前はどうして結跏趺坐してねえんだ」
永平寺の坐禅では半跏趺坐は許されず、 ひたすら結跏趺坐で坐ることを要求されており、 古参雲水は坐禅中のわれわれを見まわる際、 衣の下でちゃんと足を組んでいるかということも点検しているのだ。
「はい。以前足を骨折しており足が組めないんです」
童龍は、動揺しながら小声で答えた。
「なんだと。組めねえだと。ここは永平寺だぞ。坐禅ができなくてどうする。 明日から紐(ひも)で足を縛って坐れ。わかったな」(P.81)

結跏趺坐とは、まず右の足を左の腿(もも)の上におき、
左の足も同じく右の腿に上におく坐法。
身体の固い人や、脚の短い人にとっては、かなりキツい。

そもそも坐禅の姿勢は骨盤を立てて臍下丹田に気を降ろすためのものなので、
骨盤を立てられるようになるまでは結跏趺坐にこだわっても仕方がないのである。

それから栄養学の成果を無視した非科学的妄信のわかる一場より。

まず、体がむくむ。 ひどい者は手足がパンパンに腫れ、肉は弾力を失い、 指で押さえると窪(くぼ)んだまま即時には戻らなかった。 また、排尿の回数が異常に増える。 何度東司(とうす)へ行ってもすぐに尿意をもよおし、 その結果、長い法要や儀式の際に我慢できず失禁する者まで出た。 そして傷が治らない。 特に長時間の正座などで膝や足の甲に傷をつくる者が多く、 傷は開いたままいっこうに塞(ふさ)がらず、 なかには傷口から黴菌(ばいきん)が入り、 いっそうのむくみと激痛、そして高熱を出し、 急遽入院する者も出た。(P.210)

これは含水炭素の過剰摂取とビタミンB1の欠乏からくる症状。
俗に脚気(かっけ)と呼ばれるものである。

食事があまりに質素で空腹になるから、
おかわりのできる米を食べ過ぎるためにこういうことになるそうだ。

天台宗の坐禅の手引書『天台小止観』では、
「それ食の法たるや、もと身をたすけて道を進まんが為なり」
として、食べ過ぎても、食べな過ぎても、
ともに得定の道に非ず、と警(いまし)めている。

同じく天台小止観には、睡眠を調えるべきだともあるけれど、
永平寺の雲水は公務のために四時間程度の睡眠で済ませることもあるそうだ。

心を安定させたければ肉体の最小限の欲求は先に満たさなければならない。
赤ん坊でも それくらい本能的に理解していることである。

さらに早朝の暁天坐禅および夜坐は たったの一柱(40分)。
初心者であれば気道を気が自然に巡り始めるまでは、
坐禅の姿勢のまま、すべからく60分から90分待たなければならない。

せっかく修行しようという雲水の坐禅を
そんな短い時間で切り上げるとはどういうつもりなのか。

まったく永平寺坐禅は本末転じて甚だしいこと言語道断である。
こういう体たらくだから、気感すら得られず失望した雲水が
短期間で永平寺を下山してしまうのも当然の結果なのだ。

それでは永平寺坐禅が こういうことになった理由を分析してみよう。

矢印マーク 『白隠禅師―健康法と逸話』

坐禅と氣の関係を明かした本。
内観の秘法と軟酥の法は坐禅の基本。
白隠禅師の『夜船閑話』と『遠羅天釜』で
ちょっとはマシな坐禅をしよう。

青雲水

偏差上等!〜腰ぬけ永平寺〜

緑雲水

たぶんそれは、偏差を怖れているからではないか、とボクはおもう。

偏差とは体内の気のバランスを崩すことで起こる現象と言われている。
たとえば、気が頭に上がったまま降りなくなったり、
身体の中を暴走して制御できなくなる“走火”。
それから、原因不明の恐怖感や不安感を覚えたり、
幻覚や幻聴により精神錯乱を起こす“入魔”がある。

気道をひろげるのは結構なことだけれど、
気のコントロールは精神の安定があって始めて可能となる。

だから、心の成長の伴わない修行者が無理に気道をひろげた場合、
自力で偏差から抜け出すのは困難なのだ。
よく「正師に参じよ」と言われるのは そのためでもある。

ところが永平寺は その歴史のどこかで弟子の偏差に対処できる指導者を失った。
それゆえに雲水から悟りの入口を隠すような坐禅作法を
守り続けているのではないか?
この本を読んでいると そんな気すら禁じえない。

坐禅を真剣に行じようとする限り、偏差は避けれらないものである。
幸いボクら21世紀に生きる禅者は偏差を克服するための行法を手に入れている。

たとえば白隠禅師の内観法と軟酥(なんそ)の法。
これは雲水時代に偏差に悩んだ白隠が それを克服した方法そのままである。

そして交通革命によって新たにもたらされたヨーガや気功の知識。
坐禅はその表現を異にしながらも本質はヨーガや気功と何ら変わらない。
そういう意味では21世紀の現代は恵まれた時代なのである。

さらに弘法大師・空海が中国から持ち帰った真言。
修行者の無智のために、すでに大陸では廃れてしまった行法だから、
真言を保存してきた日本仏教界は もっと誇りを持っていい。
それは人類に対する不滅の貢献なのである。

とは言いすぎかも知れないけれど、
とにかく、かつて永平寺坐禅の目指していた身心脱落(しんしんとつらく)は
偏差を克服したその先にあるのだ。

偏差が怖くて坐禅ができるか。偏差上等!

永平寺坐禅は今、
そんな気概も忘れ果てた根性無し坐禅に成りさがっているようである。

それはそれとして、やはり永平寺には いつでも坐禅の根本道場であって欲しい。
それでも永平寺はボクたち日本の禅者の憧れなのだから。

そうだ。悟りを啓いたアカツキにはホンモノの坐禅作法をひっさげて
永平寺へ道場破りに行こう。参加者募集中!

(2010.4)

矢印マーク 『実修 真言宗のお経 (宗教書ライブラリー) 』

「真言は法蔵の扉を開く」
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附録CDで唱えてみよう!


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